ホームスクーリングは日本で違法なの?メリット・デメリットや現状・注意点を徹底解説!

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目次

「ホームスクーリング」という言葉を知っていますか?

  • ホームスクーリングについて知りたい
  • ホームスクーリングは法律的に大丈夫?
  • お子さんが学校に通えなくなった

そんな悩みを解決するため、この記事では、ホームスクーリングとは何かや日本での現状、メリット・デメリット、法律上の扱いや注意点などについて、詳しく解説していきます。

ホームスクーリングとは?

ホームスクーリングは、学校に通わずに家庭を拠点として学習を行うことをいいます。「ホームスクール」「ホームエデュケーション」とも呼ばれます。

アメリカなどの海外では、広く認知され、法的にも認められている教育法です。
ホームスクーリングを行って成功した有名人として、トーマス・エジソンなどが知られています。

ホームスクーリングの種類

ホームスクーリングの種類はさまざまです。
以下で3つの種類をご紹介します。

①ラーニングアットホーム

学校の教科書などを使って、保護者による授業を受けるか、オンラインの講座を受講します。
学校のカリキュラムを用いて行われ、学校で行う学習に最も近い方法です。

②アンスクーリング

決まったカリキュラムを持たずに、お子さんの興味関心に合わせて学習する方法です。
明確な指示がなく、お子さんの自主性を大切にします。

③エクレクティックホームスクール

「ラーニングアットホーム」と「アンスクーリング」の間と言えます。
ラーニングアットホームほど決まった型がなく、アンスクーリングほどお子さんに委ねない方法です。

ある程度のカリキュラムに沿って学習しつつ、お子さんの興味に合わせて調節します。

日本のホームスクーリングの現状

現在の日本では、ホームスクーリングはあまり広まっていません。
アメリカなど、ホームスクーリングが法律で認められている国もある一方で、日本では法律では明確に定められておらず、不登校の枠組みになります。

ホームスクーリングの定義は明確ではないため、数を示すのは難しいですが、不登校の日本の小中学生は、令和4年度は299,048人でした。その数は10年連続増加しており、出席日数が0〜10日の児童生徒はそのうち10.7%を占めています。

不登校の数は年々増加傾向にあり、その半数以上が90日以上欠席しているため、ホームスクーリングは日本でも将来広がっていくかもしれませんね。

(*出典1) 文部科学省|令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要 (いじめ関連部分抜粋版)

ホームスクーリングの3つのメリット

ここからは、ホームスクーリングの主なメリットを3つご紹介します。
メリットを知っておくことで、ホームスクーリングするか否かを決める際に役立つでしょう。

①お子さんに合わせた学習

ホームスクーリングは、一人のお子さんに向き合って行うため、お子さんに合わせた学習ができます。

お子さんのペースに合わせて、分からないところをじっくり学んだり、得意なところは発展レベルまで学んだりなど、調節できるでしょう。
また、他のお子さんに合わせる必要がないため、お子さんの興味関心をとことん追求できるというメリットもあります。

②学校のストレスから解放される

ホームスクーリングは、学校のような人間関係がないため、教室のストレスから解放されるでしょう。いじめで悩んだお子さんや、教室が苦手なお子さんは、向いているかもしれません。

  • 朝起きられない
  • 教室でじっとしているのがしんどい
  • 他のお子さんと関わるのが苦手
  • 集団の中で指示や強制をされるのがストレス

このようなさまざまな学校でのストレスが原因でホームスクーリングを受けるお子さんも多いです。

③主体性が育まれる

ホームスクーリングでは、お子さんの興味や関心を尊重できます。
他のお子さんに合わせたり、先生の指示に従ったりすることなく学べるため、自分のやりたいことを追求できるでしょう。

また、学校の先生に比べて、保護者には意見を伝えやすいため、主体性を持ったお子さんになりやすいかもしれません。
自分でよく考え、伝えられる点はホームスクーリングのメリットといえます。

ホームスクーリングのデメリット

一方で、ホームスクーリングのデメリットはどのようなものがあるでしょうか。
以下の3つをご紹介します。

保護者の方の責任が大きい

学校の教育は、カリキュラムに則って複数人の学校の先生が管理してくれます。
しかし、ホームスクーリングの場合は、学習計画、授業、お子さんの学習管理などを、保護者が全てやらなくてはなりません。

指導が職業でない保護者の方は、不安に思われるかもしれません。

また、学校の教室では、同世代との人間関係や集団生活など、教科学習以外にも学ぶことがあります。学校に通わない分、それらをどのように学習させるかを保護者の方が考える必要があるでしょう。

人間関係を築きにくい

ホームスクーリングは家庭学習が主になるので、同世代のお子さんと関わる機会が少ないです。

大人数で協力したり、みんなで遊んだり、喧嘩したりするのも貴重な経験です。
ホームスクーリングのお子さんは、大勢での人間関係が築きにくいため、将来人間関係で悩む可能性も考えられます。

近所のお子さんと遊んだり、習い事を考えるのも一つでしょう。

義務教育に含まれない

現在の日本では、ホームスクーリングについて明確に定められておらず、不登校の扱いになります。

義務教育は、小学校・中学校に通うことをさしており、ホームスクーリングは義務教育に含まれません。
気になる方にとっては、デメリットだと考えられるでしょう。

ホームスクーリングは法律上どのような扱い?

日本では、小中学生の年齢のお子さんは、どこかの学校に籍を置くため、ホームスクーリングはその学校を休んで行う形になります。

義務教育では、正当な理由があれば学校に行かせなくてもよいとされています。この正当な理由に含まれるのは、①病気や事故②不登校 です。

ホームスクーリングは、この不登校の枠組みの中で行われます。

(*出典2) 文部科学省|義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律(平成28年法律第105号)

よって、ホームスクーリングは法律で明確に定められてはいませんが、違法ではなく、合法といえます。

ホームスクーリングをする上での注意点

最後に、ホームスクーリングを考えられている方に、注意点を2つご紹介します。

お子さん本人の意志が大切

ホームスクーリングか小中学校に通うかは、大きな選択です。生活が大きく変わるため、お子さんの意志を尊重する必要があります。

学校に通いたいか、家庭で学習したいか、もしくはその他の方法がいいか、よく相談して決めましょう。

たとえば、学校や家庭で学ぶ以外の選択肢として、フリースクールがあります。フリースクールについては、以下の記事をご参照ください。

フリースクール・ICTでの学習は出席扱いされる?要件やフリースクール選びのポイントを解説!

進路をよく考える必要がある

ホームスクーリングを取り入れる前に、進路についてよく考える必要があります。

たとえば、中学校に行かないと内申点がないため、通える高校の選択肢が狭まるでしょう。
また、大学に通うためには、高校卒業や高卒認定試験の合格が条件となります。高校でもホームスクーリングを行う場合は、高卒が認められるオンライン高校に通うか、高卒認定試験を受けるなど、将来についても考えておきましょう。

お子さんにも相談し、よく理解した上で選択することをおすすめします。

自宅での学習で出席扱い制度が申請できるオンラインフリースクール「シンガク」

「シンガク」は、関西エリアで60年以上、教育事業を運営してきた株式会社成基が運営するオンラインフリースクールです。

シンガクでは、ICT学習教材「すらら」を活用して、自宅にいながら出席扱い制度に申請できる学習を行うことができます。ICTを活用した自宅学習を出席扱いとして認めてもらうことができ、お子様の自己肯定感の醸成が期待されます。

また、制度の利用により、出席日数や内申点の向上が期待でき、お子様の将来の選択肢を広げることも可能です。

気になる方は、まずは資料請求をしてみてください。

オンラインフリースクール「シンガク」の詳細はこちら

まとめ

今回は、ホームスクーリングについてご紹介しました。

ホームスクーリングは、学校に通わずに家庭で教育を受けることで、さまざまなやり方があります。
現在の日本では明確に定められていませんが、アメリカなどの海外では、広く認知され、法律でも認められています。

お子さんの意志を大切にし、将来のことを考えた上で選択することをおすすめします。

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