不登校の子が行く中学校は?学校内外の選択肢と出席扱いを解説

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

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不登校のお子さんにとって、たとえフリースクールでも通学は大きなハードルとなることがあります。

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目次

「今の中学校には通いづらい。でも、学ぶ場所はどう探せばいいのだろう」。お子さんが不登校になったとき、転校や出席日数のことまで一度に考えなければならないように感じるかもしれません。

今の学校で過ごし方を変える方法も、学校外の場を利用する方法もあります。ただし、学校に在籍すること、施設を利用すること、指導要録上の出席扱いになることは、それぞれ別の話です。この記事では、中学生が利用できる主な選択肢と、保護者が確認しておきたい点を整理します。

中学校に通いづらいとき、まず知っておきたい選択肢

文部科学省の通知は、不登校への支援について「学校に登校する」という結果だけを目標にせず、本人が進路を主体的に考え、社会的に自立することを目指すとしています。お子さんの状態や希望を聞きながら、今の学校でできることと学校外で利用できる場を分けて考えてみましょう。

選択肢学校か、学校外かまず確認したいこと
在籍校の別室・保健室、校内教育支援センターなど今の中学校の中過ごせる場所や時間、学習・相談の体制
学級替え・一般の中学校への転校学級または在籍する学校を変える本人の希望、変更できる条件、相談先
学びの多様化学校不登校の児童生徒に配慮した教育課程を持つ学校対象学年、入学・転入等の方法、通える範囲
校外の教育支援センター(適応指導教室)教育委員会等が設ける校外の支援の場利用対象、活動内容、在籍校との連携
フリースクール民間の学校外の支援の場活動内容、費用、通い方、在籍校との連携
自宅学習・オンラインの支援自宅での学び方学習内容、学校との連絡、必要な支援

学校外の施設で相談・指導を受ける場合や、自宅でICT等を使って学ぶ場合も、指導要録上の出席扱いになるかは一律には決まりません。詳しい条件は後半で説明します。

中学校という「学校」の中で選ぶ方法

在籍校の別室・保健室などを相談する

教室に入ることが難しくても、在籍校の別室や保健室、相談室などを使える場合があります。文部科学省の通知も、学校が保健室や相談室、学校図書館などを活用し、本人の状況に応じて受け入れ方を工夫することに触れています。学校内に校内教育支援センターを設ける取組もあります。利用できる場所や時間、そこで受けられる支援は学校に確認してください。

別室に行くことを急いで目標にする必要はありません。まずはお子さんが困っていることや、今なら利用しやすそうな方法を学校に伝え、無理のない関わり方を一緒に考えることができます。

学級替えやほかの中学校への転校を相談する

今の学級や学校の環境がつらさの原因になっている場合は、学級替えや一般の中学校への転校も相談できます。文部科学省の通知は、いじめや教員による不適切な言動等が背景にあるとき、本人や保護者の希望を踏まえた柔軟な学級替え・転校、指定校変更や区域外就学への対応に触れています。

転校が必要と決まるわけではありません。学校に相談しづらい場合は教育委員会にも状況を伝え、利用できる手続きや転校先での支援を確認しましょう。

学びの多様化学校を調べる

学びの多様化学校は、従来「不登校特例校」と呼ばれていた、不登校の児童生徒の実態に配慮した特別の教育課程を編成・実施する学校です。教育支援センターやフリースクールとは、学校という位置付けが異なります。

文部科学省の設置者一覧には、東京都内の例として東京シューレ葛飾中学校や八王子市立高尾山学園小学部・中学部が載っています。学校によって本校・分校・分教室などの形があるため、入学や転入等の方法、対象学年、通える地域は、希望する学校や教育委員会に確認しましょう。

在籍校に籍を置きながら利用する校外の支援の場

校外の教育支援センター(適応指導教室)

ここでいう校外の教育支援センターは、教育委員会等が設ける不登校の児童生徒への支援の場です。「適応指導教室」という名称で案内されることもあります。文部科学省の説明では、相談に加えて、通所による教科指導や体験活動などを行う場とされています。先ほどの校内教育支援センターとは、利用する場所と学校との関わり方を分けて確認しましょう。

在籍校と連携しながら利用する点が特徴です。学校への復帰だけを目的とする一時的な施設と決めつけず、お子さんの学びや社会的な自立を支える場の一つとして考えましょう。利用できる年齢、活動内容、申し込み方などは地域によって異なるため、お住まいの自治体や在籍校へ確認してください。

フリースクール

フリースクールは、民間の団体などが運営する学校外の場です。学習支援、体験活動、交流など、重視することや過ごし方は施設によって異なります。利用しても、それだけで通っている中学校が変わるわけではありません。

見学や相談の際には、お子さんが安心して過ごせそうかに加え、対象学年、通所日数、費用、学校との連絡方法を確認しましょう。出席扱いを希望する場合は、申し込み前に在籍校にも相談することが大切です。

自宅で学ぶ場合とオンラインの支援

通所が難しい時期には、自宅で教材を使ったり、オンラインの学習支援を利用したりする方法もあります。休養が必要なときに学習を急がせず、お子さんの体調や希望に合わせて考えましょう。

自宅学習のうち、ICT等を活用した活動を指導要録上の出席扱いにできる場合について、文部科学省は別の要件を示しています。保護者と学校の連携、定期的・継続的な対面指導、理解の程度を踏まえた計画的な学習、学校による活動状況の把握などが必要です。対面指導は、オンラインの教材を使うだけで自動的に満たされるものではありません。

つまり、特定の教材やオンラインサービスそのものが全国一律に「出席扱いの認定」を受けているわけではありません。利用を検討する際は、在籍校へ学習内容や支援方法を伝え、必要な条件と記録の残し方を相談してください。

出席扱いと成績評価はどう決まる?

「出席扱い」は、学校外の施設での相談・指導や自宅でのICT等を使った学習を、一定の条件の下で在籍校の指導要録上の出席として扱うことができる仕組みです。校内の別室等を利用する場合とは分けて考えます。施設への登録やオンライン講座への参加だけで決まるものではありません。文部科学省の保護者向け資料も、判断は学校が行うと案内しています。

校外の教育支援センターやフリースクールなどへ通う場合

文部科学省の通知では、保護者と学校の十分な連携があり、施設での相談・指導が本人の社会的な自立に向けた適切な支援であることなどを踏まえ、校長が出席扱いを判断できるとしています。教育支援センターなどの公的機関が基本で、公的機関で指導を受けられない、または通うのが難しい場合には、本人や保護者の希望も踏まえて民間施設が考慮されます。民間施設については、校長が教育委員会と連携して適切性を判断します。

この取扱いは、施設に通所または入所して相談・指導を受ける場合を前提とします。フリースクールごとに「出席扱いになる」と約束できるものではないため、在籍校に施設の活動内容や連携方法を伝え、個別に確認してください。

自宅でICT等を使って学ぶ場合

自宅でのICT等を活用した学習には、学校外の施設への通所とは別の要件があります。保護者と学校の連携、定期的・継続的な対面指導、計画的な学習プログラム、学校による学習状況の把握などです。文部科学省は、基本的に学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けられない場合の学習活動として示しています。

また、出席扱いと成績評価は同じ判断ではありません。学習の成果を成績評価に反映する際にも、学習計画や内容が在籍校の教育課程に照らして適切か、学校が学習状況を継続して把握し、本人と直接関わり続けられるかなどが確認されます。出席日数と成績について、希望する扱いを学校に分けて相談するとよいでしょう。

子どもに合う場を選ぶときの確認項目

どの場が合うかは、通いやすさだけでは決まりません。お子さんの気持ちを聞き、見学や相談を通じて、安心して過ごせるかを確かめましょう。最初から一つの方法に絞らず、今の学校でできることと学校外の支援を組み合わせることも考えられます。

• お子さんと確認すること:どんな場所や人なら安心できそうか。今は休みたいのか、学習や交流を始めたいのか。

• 在籍校・教育委員会に聞くこと:校内で使える場所、学級替えや転校の相談先、地域の支援先、学校外での活動を伝える方法、出席扱いと成績評価の判断に必要な条件。

• 候補の施設に聞くこと:対象学年、活動内容、費用、見学・利用の手順、学校へ共有できる活動記録。

学校に戻ることだけを急ぐ必要はありません。一方で、学習や進路の不安を保護者だけで抱え込む必要もありません。本人の希望と状況を踏まえ、在籍校や自治体の教育相談窓口へ、今できることから相談してください。

まとめ|中学校と学校外の支援を組み合わせて考える

不登校の中学生の選択肢には、今の学校の別室や学級替え、ほかの中学校への転校、学びの多様化学校、教育支援センター、フリースクール、自宅での学習などがあります。学校に在籍することと学校外の場を利用することを分けて考えると、お子さんに合う方法を探しやすくなります。

学校外での活動を出席扱いや成績評価に反映できるかは、本人の状況と要件を踏まえて学校が判断します。まずはお子さんの安心できる過ごし方を考え、在籍校や教育委員会と相談しながら選択肢を確かめていきましょう。

自宅から参加できる学びの場を探す場合は、オンラインフリースクール「シンガク」の案内も一つの参考になります。サービスの利用と在籍校での出席扱いは別の判断です。

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