不登校と引きこもり:違い、原因、そして親ができること

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

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目次

お子さんが学校に行かなくなり、家にこもりがちになると、「このまま引きこもりになってしまうのではないか」と不安に感じる保護者は少なくありません。

「不登校」と「引きこもり」は、どちらも学校や社会から離れた状態を指すため混同されがちですが、両者は異なる概念です。

不登校から引きこもりに移行するケースも多く、その違いや関係性を理解することは、お子さんへの適切な対応を考える上で非常に重要となります。

この記事では、不登校と引きこもりの違いを明確にし、なぜ不登校が引きこもりへと発展するのか、その原因と背景を解説します。そして、保護者が抱える苦悩に寄り添いながら、お子さんとどう向き合えばいいのか、具体的なヒントと支援の道をお伝えします。

不登校と引きこもり、その違いと関係性

まずは、混同されやすい不登校と引きこもりの違いを整理しましょう。

【不登校】

文部科学省の定義では、「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、登校しない、あるいはしたくともできない状況にあるため、年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」とされています。

つまり、不登校は主に学校に行けない状態を指します。学校には行かないけれど、塾や習い事、遊びに出かけたりするお子さんもいます。

【引きこもり】

厚生労働省の定義では、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、原則として6ヶ月以上にわたって概ね自宅にこもり続けている状態」を指します。

つまり、引きこもりは社会的な活動から身を引いて、家からほとんど出ない状態を指します。

【不登校と引きこもりの関係性】

不登校は「学校」という特定の場所に行けない状態ですが、引きこもりは「社会」とのつながりを断ち切った状態です。

不登校が長期化すると、徐々に外出の機会が減り、友人や社会との接点が失われていきます。その結果、不登校から引きこもりへと移行してしまうケースが多く見られます。

これは、不登校という状況が、お子さんや保護者に大きな精神的負担をかけ、孤立を深めていくためです。

不登校が引きこもりになる主な原因と背景

不登校が長期化し、引きこもりに発展するのには、様々な原因と背景があります。「不登校 引きこもり 原因」には、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。

原因として考えられる要因

1. 学校での人間関係のトラブル

いじめや友人関係のトラブル、先生との関係が悪化するなど、学校に「居場所がない」と感じてしまうと、学校に行きたくなくなります。

この状態が続くと、学校の友人と会うのが嫌になり、外出自体を避けるようになります。

2. 勉強についていけない

授業についていけなくなり、学業不振に陥ると、自己肯定感が低下します。劣等感から学校を苦痛に感じ、不登校につながることがあります。

3. 発達障害が影響しているケース

「不登校 引きこもり 発達障害」というキーワードがよく検索されることからもわかるように、発達障害が背景にあるケースは少なくありません。

・ADHD(注意欠陥・多動性障害)を持つお子さんは、授業に集中できなかったり、衝動的な行動からトラブルを起こしやすかったりします。

 ・ASD(自閉スペクトラム症)を持つお子さんは、対人関係の構築が苦手で、学校の集団生活に馴染めず孤立してしまうことがあります。

発達障害による困難さが原因で不登校になり、周囲の理解が得られないまま孤立し、引きこもりにつながることがあります。

4. 保護者との関係、家庭環境

家庭内の不和や、保護者からの過度な期待、厳しすぎるしつけなどが、お子さんの心を不安定にさせ、不登校の原因となることがあります。

また、不登校になった後、保護者がお子さんを厳しく叱ったり、過度に干渉したりすることで、お子さんが自分の部屋に閉じこもるようになってしまうこともあります。

5. 中学生・高校生が抱える特有の悩み

不登校や引きこもりは、どの年代でも起こりえますが、特に中学生・高校生は、年齢特有の悩みが複雑に絡み合います。

中学生:思春期特有の繊細な心の揺らぎと、将来への不安

この年代は不登校が増加する時期です。

  • 思春期特有の心の揺らぎ:自分のアイデンティティを確立する時期であり、自己肯定感が低くなりがちです。周りの目が気になり、友人関係のわずかな変化にも深く傷つくことがあります。
  • 将来への不安:「このまま学校に行かなかったら、どうなるんだろう」という将来への漠然とした不安が、お子さんをさらに追い詰めます。義務教育が終わり、進路を決めなければならないというプレッシャーも、不登校を加速させる要因になります。

高校生:進路へのプレッシャーや、友人との関係の変化

  • 進路へのプレッシャー:大学受験や就職など、将来の選択肢が具体化する時期です。不登校になると、その選択肢が狭まることへの焦りや絶望感が大きくなります。
  • 友人との関係の変化:高校生になると、友人は自分の進路に向けて忙しくなり、不登校のお子さんとの間に距離が生まれることがあります。社会から取り残されていくような感覚に陥り、孤立を深めていきます。

親が抱える苦悩と、どう向き合うか

「不登校 引きこもり 親」というキーワードが検索されることからもわかるように、保護者の苦しみは計り知れません。

「なぜうちの子だけ」「もっと頑張って」と、ついお子さんを責めてしまいがちな心理が生まれるのは、親の深い愛情と、どうにかしてあげたいという焦りがあるからです。しかし、その言葉がお子さんをさらに追い詰めてしまうこともあります。

【保護者自身のメンタルケアの重要性】

まず、保護者自身が疲れ果ててしまわないよう、自分の心の状態を把握することが大切です。

  • 「自分を責めない」という意識を持つこと。不登校は保護者のせいではありません。
  • 一人で抱え込まず、パートナーや信頼できる友人、親戚に話を聞いてもらうこと。
  • 時には、自分のために息抜きをする時間を作ること。

保護者が心に余裕を持つことが、お子さんに寄り添うための第一歩となります。

【保護者が具体的にできること】

  1. 見守る姿勢

お子さんに「学校に行きなさい」と無理強いせず、まずはお子さんの気持ちを尊重して見守りましょう。

  1. 話を聞く

答えを出す必要はありません。ただ、「そうか」「つらかったね」とお子さんの気持ちを受け止める姿勢が重要です。

  1. 完璧を目指さない

部屋が散らかっていても、ご飯を食べてくれなくても、完璧な状態を目指す必要はありません。「生きていてくれるだけでいい」という気持ちで接することが大切です。

「もう終わり」ではない:支援の道と未来

保護者は「不登校 引きこもり 末路」というキーワードで検索してしまうほど、絶望的な気持ちになっているかもしれません。しかし、引きこもりは「末路」ではなく、一時的な状態であり、必ず回復への道はあります。

外部の力を借りることの重要性

保護者だけで抱え込まず、外部の力を積極的に借りることが、状況を打開する鍵となります。

  • 公的な支援機関:児童相談所、精神保健福祉センター、保健所など、公的な相談窓口を利用しましょう。
  • 民間の支援団体:NPO法人などが運営する居場所支援、学習支援、就労支援など、引きこもりの状態から社会との接点を取り戻すための様々なプログラムがあります。
  • 心療内科、カウンセリング:お子さんの心の状態や、発達特性を理解するためにも、専門家のアドバイスを仰ぐことが重要です。

支援機関は、単に社会復帰を促すだけでなく、お子さん一人ひとりの個性やペースに合わせた「居場所」を提供してくれます。

最後に:焦らず、一歩ずつ進んでいくために

不登校や引きこもりは、保護者にとって本当に辛く、出口の見えない問題かもしれません。しかし、お子さんは決して怠けているわけではありません。心身ともに疲れて、前に進めなくなっているだけなのです。

回復の道のりは、焦らず、一歩ずつ進んでいくことが大切です。今日学校に行けなくても、明日外出できなくても、焦らないでください。

「親が元気で、味方でいること」

それが、お子さんにとって何よりの安心となり、再び歩き出す力になります。

この記事が、今苦しんでいる保護者にとって、少しでも希望の光となることを願っています。そして、一人で悩まずに、どうか専門家や支援機関に相談してみてください。

更新日:2025/9/20

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