不登校は親の「甘やかしすぎ」?その考え方が子どもを追い詰める理由と親ができること

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

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目次

「不登校は親の甘やかしすぎが原因ではないか?」

お子さんが学校に行きたがらなくなったとき、保護者としてそんな疑問が頭をよぎるかもしれません。

周囲の心ない言葉や、自分自身を責める気持ちから、そう感じてしまうことは自然なことです。しかし、その考え方こそが、お子さんをさらに追い詰めてしまう可能性があります。

この記事では、不登校のお子さんがなぜ「怠けている」「甘えている」ように見えてしまうのかを解き明かし、その本当の理由と、保護者ができる建設的なアプローチについて解説します。

不登校は、保護者のせいでも、お子さんのせいでもありません。大切なのは、この状況を「親子で乗り越えるための課題」として捉え直すことです。

なぜ「甘やかしすぎ」に見えてしまうのか?不登校の子どもが示す「怠け者タイプ」の特徴

お子さんが不登校になってから、以前とは違う行動を見せるようになり、戸惑っている保護者は少なくありません。

それは、学校に行っていた頃の「当たり前」が通用しなくなり、まるで「怠けている」「甘えている」ように見えてしまう行動パターンです。

朝起きられない、夜更かしが続く

不登校のお子さんは、日中の活動量が減る一方で、夜更かしをする傾向があります。

これは、学校という「緊張を強いられる場所」から解放され、自宅では心と体を休めることができるためです。

しかし、本来寝るべき時間に起きていることで生活リズムが乱れ、「朝起きられない」状態が続きます。これは本人の意志の弱さではなく、心身のエネルギーが枯渇し、体調をコントロールできない状態と考えられます。

家にいると元気なのに、学校の話をすると塞ぎ込む

「家では楽しそうに笑っているのに、学校の話をすると急に不機嫌になる」

「学校の準備を始めると体調不良を訴える」

といった行動も、保護者を困惑させます。これは、お子さんが「家」を心の安全基地と認識している証拠です。

学校という環境が、お子さんにとって大きなストレス源となっているため、その話題に触れるだけで、体と心が拒否反応を示しているのです。

「めんどくさい」「だるい」が口癖になる

「だるい」「めんどくさい」という言葉は、お子さんが学校や日常生活のあらゆる活動に対してエネルギーを失っている状態を示しています。

これは、学校生活で抱えたストレスやプレッシャーが、お子さんの心身に大きな負担をかけているサインです。

本来持っているはずの好奇心や意欲が低下し、何事にも無気力になっている状態と言えます。これらの行動は、保護者の「甘やかし」の結果ではなく、心身のSOSとして捉えることが重要です。

「甘やかしすぎ」は不登校の原因ではない。本当の理由はどこに?

不登校は、保護者の「甘やかし」や、お子さんの「怠け心」が原因で起こるわけではありません。多くの場合、複数の要因が複雑に絡み合って生じる、心身の自然な防衛反応です。

ここでは、不登校の背景に潜む、本当の理由を見ていきましょう。

人間関係の悩み(友人とのトラブル、いじめ、先生との関係など)

学校はお子さんにとって初めての本格的な社会です。

その中で、友人との些細なトラブルや、いじめ、先生との関係の悪化などが、お子さんに大きなストレスを与えます。特に感受性が高いお子さんは、人間関係のわずかな変化にも敏感に反応し、学校に居場所がないと感じてしまうことがあります。

学業不振(授業についていけない、テストのプレッシャーなど)

授業の進度についていけない、何度やっても理解できない科目がある、テストの点数が悪くて自信を失うなど、学業に関する悩みも不登校の大きな原因です。

特に、完璧主義な性格のお子さんは、期待に応えられない自分を責め続け、学校に行くことが苦痛になってしまいます。

発達特性(ADHDやASDといった特性による、学校生活での生きづらさ)

発達障害(ADHD、ASDなど)の特性を持つお子さんは、学校の集団生活に馴染むのが難しく、孤立感や生きづらさを感じやすい傾向にあります。

周囲の音や光に過敏に反応したり、授業中に集中できなかったりすることで、学校生活が大きな負担となり、不登校につながることがあります。

家庭環境(親の過干渉や無関心、家庭内の不和など)

家庭環境も、お子さんの心に影響を与えます。保護者の過度な期待や干渉、あるいは逆に無関心であること、家庭内の不和や親同士の争いなどは、お子さんの心の安定を脅かします。家も学校も安心できる場所がないと感じたとき、お子さんは心身のバランスを崩してしまいます。

身体的な不調(起立性調節障害など)

不登校の原因が、身体的な不調にある場合もあります。特に思春期のお子さんに多い起立性調節障害は、自律神経の乱れからくるめまいや立ちくらみ、倦怠感などが特徴です。

朝起き上がることが難しいため、学校に行きたくても行けない状態に陥ります。

このように、不登校は単純な理由で起こるのではなく、お子さんを取り巻く環境や心身の状態が複雑に絡み合った結果なのです。

「甘やかし型」不登校への対処法:子どもを無理なく登校へ導く5つのステップ

不登校になったお子さんを前に、どう接すればいいか分からず、「このまま甘やかし続けていいのだろうか」と不安に感じるかもしれません。

しかし、不登校のお子さんに必要なのは、「甘やかし」ではなく「安全な居場所」と「心の回復」です。ここでは、お子さんを無理なく登校へ導くための5つのステップを紹介します。

ステップ1:まずは「聴く」ことに徹する

お子さんが不登校になったとき、保護者はつい「なぜ学校に行けないの?」と理由を問い詰めてしまいがちです。しかし、お子さん自身もその理由をうまく説明できないことがほとんどです。まずは、お子さんの言葉をただ「聴く」ことに徹しましょう。

「つらいんだね」「学校に行きたくない気持ち、わかったよ」と、お子さんの気持ちに寄り添い、無条件で受け止める姿勢を見せることが大切です。

アドバイスや意見は控えて、共感的に聴くことで、お子さんは「ここにいてもいいんだ」という安心感を抱くことができます。

ステップ2:子どもの気持ちを「承認」する

次に、お子さんのありのままの気持ちを「承認」してあげましょう。

「学校に行きたくない」という気持ちを否定せず、「学校は行きたくない場所なんだね」と、その気持ちそのものを肯定してあげてください。

「こんなこと言ったら親を困らせるかな」という罪悪感をお子さんに感じさせないことが重要です。お子さんが自分の気持ちを自由に話せるようになれば、本当の悩みを打ち明けてくれるきっかけにもなります。

ステップ3:学校以外の「居場所」を見つける

学校という場所に固執する必要はありません。フリースクール、適応指導教室、オンライン学習、あるいは習い事や地域のコミュニティなど、学校以外の「居場所」を探してあげましょう。

自宅でも、趣味の時間を充実させたり、好きなことを学べる環境を整えたりすることで、お子さんの自己肯定感を高めることができます。お子さんが「ここなら自分らしくいられる」と感じる場所を見つけることが、心の回復につながります。

ステップ4:小さな「成功体験」を積み重ねる

不登校のお子さんは、自信を失っていることがほとんどです。大きな目標を立てるのではなく、小さな「成功体験」を積み重ねさせてあげましょう。

例えば、「一緒に夕飯の準備をする」「買い物に行く」「部屋の掃除を手伝ってもらう」など、日常のささやかな活動でも構いません。「ありがとう」「〇〇してくれて助かったよ」と感謝の気持ちを伝えることで、お子さんは「自分は誰かの役に立っている」と感じ、自信を取り戻すことができます。

ステップ5:専門家を「頼る」

一人で抱え込まず、専門家の力を借りることも非常に重要です。

スクールカウンセラーや児童相談所、医療機関、フリースクールの専門家など、さまざまなサポート機関があります。

専門家は、お子さんの状況を客観的に見て、適切なアドバイスやサポートを提供してくれます。また、保護者自身の心のケアのためにも、専門家との面談は有効です。保護者が心の余裕を持つことで、お子さんにも安定した態度で接することができるようになります。

まとめ:不登校は「甘やかしすぎ」の結果ではなく、子どもからの「SOS」

不登校は、保護者の「甘やかし」でも、お子さんの「怠け」でもありません。それは、お子さんが心身の限界に達し、これ以上頑張れないという「SOS」のサインです。

不登校の背景には、お子さん自身も気づいていない、さまざまなストレスや苦悩が隠されています。不登校という出来事を、お子さんが抱えている問題に気づき、親子で向き合うための大切な機会と捉え直すことで、未来は必ず開けます。

焦らず、比べず、お子さんの心に寄り添い、共に歩んでいきましょう。その一歩が、お子さんが再び自分らしく輝ける道につながります。

不登校のお子さんのこと、1人で悩まないで

無理をして今の学校に通わなくても、将来の選択肢はいくらでもあります。

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