オンライン塾のデメリットを解説:不登校の子どもに合う学習スタイルの選び方

監修:村上実優

監修:村上実優

累計7万人以上の指導実績を持つ成基の個別指導塾「ゴールフリー」で教室長を務めた後、シンガクの教室長に就任。子どもの本来持つやる気や意欲を引き出す“教育コーチング”のスキルを活かし、学校以外の多様な学びの機会提供と、子どもが安心して過ごせる居場所づくりを目指してシンガクを運営している。

オンラインフリースクールという選択肢を検討してみませんか?

不登校のお子さんにとって、たとえフリースクールでも通学は大きなハードルとなることがあります。

そんな時、自宅で授業を受けられるオンラインフリースクール「シンガク」がおすすめです。出席認定に対応しており、自分のペースで学習を進められるのが特徴です。また、他の生徒ともオンラインで交流できる環境が整っています。

さらに、ゲーム依存のお子さんも楽しめるように、マインクラフトやフォートナイトなどを通じて他の生徒たちと一緒に遊べる機会も提供していますので検討してみてください。

目次

近年、教育の多様化が進む中で、オンライン塾は新たな学習の選択肢として注目を集めています。
特に不登校のお子さんにとって、自宅で学べるオンライン塾は、学習の遅れを取り戻す手段として期待されています。

しかし、オンライン塾にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。自己管理の難しさや、対面でのコミュニケーション不足など、子どもの特性や状況によっては適さない場合もあります。

本記事では、オンライン塾の基本的な情報から、不登校のお子さんにとっての利点と課題、さらには適切な学習スタイルの選び方までを詳しく解説します。お子さんに合った学習環境を見つけるための参考になれば幸いです。

オンライン塾の人気とその背景

近年、オンライン塾の人気が急速に高まっています。その背景には、教育環境の大きな変化と、オンライン学習の普及が深く関係しています。

2020年の新型コロナウイルスの感染拡大により、学校教育は大きな転換点を迎えました。
多くの学校が一斉休校となり、対面授業の継続が困難となったことで、教育機関や家庭でのICT環境の整備が進み、オンライン学習が急速に普及しました。
さらに、政府主導の「GIGAスクール構想」により、全国の小・中学生に1人1台の端末整備が進められ、オンライン授業がより現実的な選択肢として認識されるようになりました。 

また、自然災害が多い日本においては、地震や豪雨、台風などで登校が困難になるケースが少なくありません。こうした非常時においても教育を止めないための手段として、オンライン授業は有効な選択肢であり、教育の継続性を支える施策として定着しつつあります。

このような背景から、オンライン塾は「場所や時間にしばられずに学べる」「個々のペースで学習できる」といった柔軟性が評価され、特に不登校のお子さんや、通塾が難しい地域に住む家庭からの需要が高まっています。

さらに、教育のデジタル化が進む中で、eラーニングやMOOC(大規模公開オンライン講座)などのオンライン学習サービスも充実してきました。これにより、学習者は自分の興味や目的に応じて、多様な学習コンテンツを選択できるようになっています。

このように、教育環境の変化とオンライン学習の普及が相まって、オンライン塾の人気は今後も高まっていくと考えられます。

オンライン塾の基本

オンライン塾とは?主な種類と学習スタイル

オンライン塾は、インターネットを通じて自宅などから授業を受けられる学習形態です。その形式は主に以下の2つに分類されます。

同期型(ライブ授業)
リアルタイムで講師と児童・生徒が双方向にやり取りを行う形式です。
ZoomやTeamsなどのビデオ会議ツールを使用し、対面授業に近い形で進行します。質問やディスカッションがその場でできるため、臨場感や緊張感を持って学習できます。

非同期型(オンデマンド授業)
録画された授業動画や教材を自分のペースで視聴・学習する形式です。
時間や場所に縛られず、繰り返し視聴できるため、復習や自習に適しています。

これらの形式は、学習者のニーズやライフスタイルに応じて選択されます。また、最近では、これらを組み合わせたハイブリッド型のオンライン塾も増えており、柔軟な学習スタイルが可能になっています。

小中高それぞれの学年に合ったオンライン塾の選び方

学年や学習目的に応じて、適切なオンライン塾を選ぶことが重要です。各学年の特徴と選び方のポイントを解説します。

【小学生】
基礎学力の定着や学習習慣の形成が主な目的です。
短時間で集中できるコンテンツや、ゲーム感覚で学べる教材が効果的です。また、保護者のサポートが重要なため、保護者向けのサポート体制が整っている塾を選ぶと安心です。

【中学生】
定期テスト対策や高校受験に向けた学習が中心となります。
学校の進度に合わせたカリキュラムや、苦手科目の克服をサポートする個別指導がある塾が適しています。
また、学習管理機能やモチベーション維持のための仕組みがあるとよいでしょう。

【高校生】
大学受験や専門的な学習が求められるため、志望校の出題傾向に対応した教材や、専門講師による指導が重要です。
また、進路相談や学習計画のサポートが充実している塾を選ぶことで、目標達成に近づけます。

オンライン塾の主なデメリット

オンライン塾には多くのメリットがある一方で、特に不登校のお子さんを持つ保護者にとっては注意すべきデメリットもあります。主なデメリットとその背景を詳しく解説します。

自己管理が苦手なお子さんには難しい?学習意欲の維持の難しさ

オンライン学習では、教室という物理的な学習環境や、教師・クラスメイトの存在による「強制力」が弱いため、自己管理能力が高くないお子さんやモチベーションの維持が難しいお子さんにとっては、学習の継続が困難になる可能性があります。 

また、お子さんが自発的に学ぶ姿勢を持っていないと、学習意欲が低下するリスクがあります。学校では教師やクラスメートと直接関わることで学習意欲が高まりますが、オンライン学習ではその機会が減少し、孤立感を感じやすくなるからです。 

先生とのコミュニケーション不足の不安

オンライン授業はお子さん一人一人のペースで進められる利点があるものの、コミュニケーション不足に陥りやすい点が懸念されています。 

また、オンデマンド配信のデメリットとして、授業中にお子さんがすぐに質問できない点と、先生がお子さんの理解度を確認しづらい点が挙げられます。 

指導の質のばらつき

オンライン塾では、教材やカリキュラムが統一されていない場合があり、これが指導の質のばらつきにつながります。

また、教師と生徒の間に物理的な距離があるオンライン授業では、円滑なコミュニケーションをとるために高いスキルが必要になるため、対面授業に比べて意思疎通が難しく感じられることがあり、それが授業の質に影響します。

通信環境や機器の準備が必要

オンライン授業はネット環境に依存するため、通信トラブルのリスクがあります。
インターネット回線の速度が遅かったり不安定だったりすると、映像が途切れたり、音声が聞こえにくくなったりすることがあり、お子さんの集中力が続かない原因になります。

また、パソコンやタブレットなどの機器が必要となるため、これらを用意するための初期費用がかかるほか、機器の操作に不慣れな場合は、トラブル対処のための知識も必要になります。 

費用面での誤解と注意点

オンライン塾の費用については、料金体系が明確でない場合や、授業料のほかに教材費やシステム利用料、サポート費用などが別途請求されることがあります。

これらの費用が明確に提示されていない場合、後から追加費用が発生する可能性があります。

また、受講中にコースの変更や追加オプションの利用を希望した場合も、当初の見積もりに含まれていない費用が発生することがあります。

そのほか、オンライン授業を受けるためには、安定したインターネット環境や適切な機器が必要ですが、これらの準備やサポートに関する費用が別途発生する場合があります。

これらの要因により、オンライン塾の費用が予想以上に高くなることがあります。

デメリットへの対策

学習意欲の維持

オンライン塾は自宅での学習となるため、自己管理が苦手なお子さんにとっては学習意欲を維持することが難しい場合があります。

このような場合、保護者が学習スケジュールを一緒に立てたり、学習の進捗を確認することで、お子さんの学習意欲をサポートできます。

また、学習内容に興味を持たせる工夫や、達成感を得られるような目標設定も効果的です。さらに、オンライン塾の中には、学習の進捗管理やモチベーション維持のためのサポートが充実しているところもあるため、そういった塾を選ぶことも一つの対策となります。

先生とのコミュニケーション

オンライン塾では、対面授業に比べて先生とのコミュニケーションが取りづらいと感じることがあります。このような不安を解消するためには、チャット機能や質問フォームなど、コミュニケーション手段が充実している塾を選ぶことが重要です。

また、定期的に個別面談を実施している塾も多く、面談の機会を活用して先生との信頼関係を築くことができます。

さらに、保護者がお子さんの学習状況を把握し、必要に応じて先生と連絡を取ることで、より良い学習環境を整えることができます。

指導の質のばらつき

オンライン塾では、講師の指導力や経験に差があることが、指導の質のばらつきの一因となります。このようなばらつきを避けるためには、講師の質を重視している塾を選ぶことが重要です。具体的には、講師の採用基準が明確であったり、研修制度が整っている塾を選ぶと良いでしょう。

また、体験授業を受けて講師との相性を確認することも効果的です。さらに、利用者の口コミや評判を参考にすることで、実際の指導の質を把握することができます。

通信環境や機器の準備

オンライン塾を利用するにあたって、通信環境が不安定だと、授業が中断されたり、音声や映像が途切れることがあります。このような問題を防ぐためには、通信速度が十分なインターネット回線を使用し、機器の動作確認を事前に行うことが重要です。

また、オンライン塾によっては、推奨している機器や通信環境の情報を提供している場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

費用面での誤解

オンライン塾の料金体系は、授業料だけでなく、教材費やシステム利用料などが別途かかる場合があります。そのため、初めに提示された料金だけで判断せず、総額でいくらかかるのかを確認することが重要です。

また、追加費用が発生するタイミングや条件についても事前に把握しておくと、後々のトラブルを防ぐことができます。

さらに、無料体験や資料請求を活用して、料金体系やサービス内容を比較検討することもおすすめです。

オンライン塾のメリット

オンライン塾には、上に述べたデメリットもありますが、もちろんメリットも多く存在します。メリットとデメリットを認識したうえで、お子さんの学習スタイルやニーズに合った選択をすることが重要です。

メリット① 柔軟な学習スケジュール

オンライン塾の大きな魅力の一つは、柔軟な学習スケジュールが組める点です。

従来の塾では、決められた時間に教室へ通う必要がありますが、オンライン塾では、自宅などお子さんの好きな場所で好きな時間に学習を進めることができます。

メリット② 自宅での学習環境

オンライン塾は、自宅で学習できるため、リラックスした環境で集中しやすくなります。

また、自宅での学習は家族のサポートを受けながら進めることもできるため、安心感があります。特に、夜間の授業や悪天候時でも、自宅で安全に学習を継続できる点は大きなメリットです。

このため、外出に抵抗がある不登校のお子さんや、共働きで塾への送迎が難しい保護者にとっては大きなメリットになります。

メリット③ 豊富な教材とコンテンツ

オンライン塾では、多様な教材やコンテンツにアクセスでき、お子さんが自分のペースで学習を進めることができます。

動画授業、練習問題、模擬試験など、さまざまな学習リソースが提供されており、個々の学習スタイルや理解度に応じた学習が可能です。

また、最新の教育技術を取り入れたインタラクティブな教材や、AIを活用した個別指導なども利用でき、学習効果を高めることができます。これにより、効率的かつ効果的な学習が実現します。

メリット④ コストの削減

オンライン塾は、通学にかかる交通費を節約できるほか、教室の維持費や設備費が不要なため、対面授業に比べて授業料が抑えられる傾向にあります。

また、教材費や入会金がキャンペーンなどで無料または低価格で提供されることも多く、経済的な負担を軽減できます。

オンライン塾の料金とサービス内容

「安い塾」が必ずしもお得とは限らない理由

一見、月額料金が安価なオンライン塾は魅力的に映りますが、注意が必要です。基本料金が低く設定されていても、下記のような追加費用が発生する場合があります。

教材費やシステム利用料
教材の購入費やシステムの利用料が必要となることがあります。

サポート費用
質問対応や個別指導などのサポートを受ける際に、追加料金が発生する場合があります。

特別講座や模試の費用
定期的に行われる特別講座や模擬試験に参加するための費用が別途必要となることがあります。

これらの追加費用を含めると、当初想定していたよりも総費用が高くなる可能性があります。

また、料金が安い分、授業の質やサポート体制が不十分である場合も考えられます。料金の安さだけでなく、提供されるサービスの内容や質を総合的に評価することが重要です。

コストパフォーマンスの高い塾の特徴

コストパフォーマンスの高いオンライン塾は、料金とサービスのバランスが取れており、以下のような特徴があります。

明確な料金体系
月額料金に含まれるサービス内容が明確で、追加費用が発生しにくい。

質の高い教材とカリキュラム
学習効果を高めるための質の高い教材や、体系的に組まれたカリキュラムが提供されている。

充実したサポート体制
質問対応や個別指導など、学習をサポートする体制が整っている。

学習進捗の可視化
学習の進捗状況を把握できるシステムや、定期的なフィードバックがある。

無料体験や返金保証
サービスに満足できなかった場合の対応策が用意されている。

コストパフォーマンスの高いオンライン塾は、料金に見合ったサービスを提供しており、学習効果を高めるための工夫がされています。
そのため、料金の安さだけでなく、提供されるサービスの質や内容を総合的に評価し、お子さんの学習スタイルや目的に合った塾を選ぶことが重要です。

不登校生にとってのオンライン塾の活用法

自宅学習のメリットを最大限に活かす方法

不登校のお子さんにとって、オンライン塾は自宅で自分のペースで学習できるため、学校の進度にとらわれず、理解を深めることができます。

また、通学の負担がないため、体調や気分に合わせて柔軟に学習時間を調整できます。さらに、視覚や聴覚を活用した教材により、興味を持ちやすく、学習へのモチベーション維持にもつながります。

保護者のサポートや適切な学習環境の整備により、自宅学習の効果を最大限に引き出すことができます。

中学受験を目指す場合の注意点と選び方

不登校のお子さんが中学受験を目指す場合、オンライン塾の選定は慎重に行う必要があります。

志望校の出題傾向に対応したカリキュラムや、個別の学習計画を提供する塾を選ぶことが重要です。

また、学習の進捗状況を定期的に確認し、必要に応じてサポートを受けられる体制が整っているかも確認しましょう。保護者との連携や、子どもの学習意欲を引き出す工夫がある塾を選ぶことで、受験に向けた効果的な学習が可能となります。

まとめ:オンライン塾を効果的に活用するために

オンライン塾は、不登校のお子さんにとって自宅で安心して学べる貴重な選択肢です。
しかし、自己管理の難しさや通信環境の整備など、デメリットも存在します。
これらの課題を理解し、保護者のサポートや適切な学習環境を整備することで、オンライン学習の効果を最大限に引き出すことができます。

また、お子さんの学習スタイルや目標に合った塾を選ぶことが、学習意欲の向上や成果につながります。情報収集と比較検討を通じて、最適な学習環境を整え、お子さんの学びを支えていきましょう。

更新日:2025/6/25

不登校のお子さんのこと、1人で悩まないで

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