学校に行くことがすべてではないと気づいたとき、子どもに合った新たな学びの場を探す保護者は少なくありません。
特に福山市では、個性を尊重した多様な教育環境が求められる中で、フリースクールの存在に注目が集まっています。
ただし、どこでも良いわけではなく、選び方や特徴を理解することが重要です。
この記事では、福山市内で選ばれているフリースクールについて、基本的な情報や選ぶ際のポイントをわかりやすく紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
福山市でおすすめのフリースクール5選
福山市フリースクール「かがやき」

福山市フリースクール「かがやき」は、福山市立の小中学校や義務教育学校に在籍する不登校の児童生徒が、安心して通える学びの場として設けられています。
教員や仲間とゆるやかな関係を築きながら、社会性やコミュニケーション力を育むことを重視していますよ。
活動内容は自分で決めることができ、通室日や時間、学習スタイルも柔軟に選べます。自然とのふれあいや体験学習、ICT機器を活用した個別学習など、多様なアプローチで学びを支援している点も特長です。
利用を希望する場合は、まず在籍校またはかがやきに連絡を取り、見学・面談を行います。「行きたい」と思えば、いつからでも通室が可能となっており、子ども自身の意思を大切にしたスタートが切れるよう配慮されています。
電話番号 | かがやき〈中央〉Tel:084₋924₋5556 フリーダイヤル:0120₋874₋783 ※携帯からは、つながりません。 かがやき〈東部〉Tel:084₋947₋3800 かがやき〈西部〉Tel:084₋933₋5211 |
住所 | かがやき〈中央〉福山市北吉津町四丁目13番5号 (福山市教育相談センター内) かがやき〈東部〉福山市伊勢丘五丁目6番5号 かがやき〈西部〉福山市松永町四丁目14番1号 (松永コミュニティセンター内) |
アクセス | 記載なし |
対象年齢 | 福山市在住の小中学生 |
費用 | 無料 |
公式サイト | 福山市フリースクール“かがやき” – 福山市ホームページ |
NIJINアカデミー

NIJINアカデミーは、2023年9月に開校した不登校の小中学生向けのオンライン型オルタナティブスクールです。
全国から500名以上の子どもが入学しており、福山市とも業務提携を結んでいます。
主な支援内容は、メタバース校舎への参加支援や対話を中心としたオンライン授業、自主活動「自分のプロジェクト」のサポート、個別学習支援、心理カウンセリングや面談といった心のケアまで多岐にわたります。
福山市ではこれまで「きらりルーム」や「かがやき」といった通所型の居場所を整備してきましたが、外に出られない子どもへの支援が課題となっていました。
メタバース空間での学びが新たな居場所となり、自己肯定感や他者とのつながりを育む機会になることが期待されています。
電話番号 | 記載なし |
住所 | NIJINアカデミーのメタバース校舎 |
アクセス | 記載なし |
対象年齢 | 小中学生 |
費用 | 入学金:22,000円(税込)/月 授業料:23,760円(税込)/月 専任メンター:11,000円(税込)/月 施設利用料:1,683円(税込)/月 |
公式サイト | オルタナティブスクールNIJINアカデミー |
里山スコーレ ののはな

里山スコーレ ののはなは、2023年9月に開校した「公立でも私立でもない、もう一つの学校」として誕生しました。
活動の中心にあるのは学習ではなく「あそび」であり、子どもの興味や関心に寄り添いながら、対等な関係の中で自由に体験することを大切にしています。
自然豊かな里山を舞台に、とことんやってみる、味わってみる、調べてみるといった経験を重ねることで、自己肯定感や主体性を育んでいます。
既存の枠にとらわれない柔軟な教育方針により、集団行動が苦手な子や感覚の敏感な子、学校に馴染めない子にとって安心できる学びの場として支持されていますよ。
ののはなでは、子ども自身の気持ちを尊重し、自ら考え行動する姿勢を育てることを何よりも大切にしています。
電話番号 | 記載なし |
住所 | 広島県福山市千田町薮路506 |
アクセス | 千田町薮路信号(点滅信号) すぐそばの細い山道を入ったつき当たり。 |
対象年齢 | 小学生就学前の6歳〜小学校6年生まで |
費用 | 見学:無料 体験:3,000円 【定期参加】 週3回(12回分):33,000円 週2回 (8回分):23,000円 週1回 (4回分):13,000円 1回追加毎 2500円 |
公式サイト | 里山スコーレ ののはな |
トライ式中等部

トライ式中等部(福山キャンパス)は、不登校や登校が難しい中学生のためのフリースクールです。
学校の代わりの居場所として通える環境が整っており、在籍中学校の出席扱いとなるケースもあります。
授業は完全マンツーマンで行われ、生徒一人ひとりの理解度や体調に合わせた学習が可能です。起立性調節障害などによる朝の通学が困難な場合は、午後からの登校やオンライン授業など柔軟に対応しています。
さらに、進路サポートも充実しており、トライ式高等学院への進学に加え、全日制高校や高等専門学校への合格実績も多数。
少人数のサークル活動やイベントを通じて、無理なく人との関わりを築く機会も設けられています。個々の状況に寄り添いながら、安心して通える第2の居場所を提供していますよ。
電話番号 | 0120-919-439 ※9:00~22:00 / 土日祝対応 |
住所 | 広島県福山市三之丸町4-1 ツツミビル3F |
アクセス | JR山陽本線「福山駅」南口より徒歩約1分 |
対象年齢 | 中等部 :中学1~3年生 |
費用 | 詳しい学費については問い合わせてください。 |
公式サイト | 福山キャンパス|通信制高校・サポート校のトライ式高等学院 |
たくましい子になろう教育塾

「たくましい子になろう教育塾」は、不登校やいじめなど、子どもや保護者が抱えるさまざまな悩みに寄り添い、解決に向けた支援を行う教育支援機関です。
面接・電話・手紙による相談を受け付けており、家庭での子育てや学校生活での問題に対して、具体的な対応策を提案します。
相談後は、子どもの状況に応じて、フリースクール的な活動や課外授業を通じた支援が行われます。
遊びや基礎体力づくり、学習の補充などを重視した「ふれあい教室」では、子どもが安心して参加できる環境が整っていますよ。
また、進学・就職・進路変更に関する「自立指導」も実施しており、進路相談や奨学金に関するサポートにも対応しています。施設内にはジム、卓球、プール、テニスコートなども完備されており、体力づくりの支援も充実しています。
電話番号 | 084-943-6711 |
住所 | 福山市引野町2丁目4-20 「フクツーけんこうプラザ」 |
アクセス | ・JR山陽本線「東福山駅」北口より岡山方面へ徒歩15分 ・中国バス JR「福山駅」南口より 「高屋団地」「大谷台団地」「幕山団地」行き乗車、 「天神前」下車 |
対象年齢 | 記載なし |
費用 | 無料 |
公式サイト | たくましい子になろう教育塾 |
福山市のフリースクール選び3つのポイント
学校に行けない・行かない選択をした子どもたちにとって、フリースクールは新たな学びと出会いの場になります。
ただし、福山市内にも複数の選択肢があるため、「どこが合うのか」「何を基準に選べばよいのか」に迷う保護者も少なくありません。
ここでは、福山市でフリースクールを選ぶ際に意識したい3つのポイントについて紹介します。
子どもの状態に合った通い方ができるか
子どもによって「通えない理由」や「安心できる環境」は異なります。福山市内には、通室日や時間を自由に決められる「かがやき」や、オンラインで学べる「NIJINアカデミー」など、さまざまなスタイルのフリースクールが用意されています。
決まった時間に登校するのが難しい場合や、人と直接関わることに不安がある場合は、柔軟に通える形式やオンライン対応が可能かどうかを確認することが重要です。
学習支援と進路サポートが充実しているか
学校に行けていない期間が長いと、学習の遅れに不安を抱くこともあります。そのため、学び直しが可能かどうかは大切なチェックポイントです。
マンツーマン指導を行っている「トライ式中等部」では、基礎からの学習や高校進学へのサポートが受けられます。
また、進学・就職に向けた相談体制が整っている「たくましい子になろう教育塾」では、自立を見据えた支援が行われており、将来を見据えた選択が可能です。
子どもの個性や特性に寄り添った環境か
福山市には、個性に合わせた教育方針を掲げるフリースクールもあります。
たとえば「ののはな」では、自然とふれあいながら「あそび」を通して学ぶスタイルを採用しており、集団活動が苦手な子や感覚過敏な子も安心して過ごせる環境が整っています。
子どもの得意なことや好きなことを大切にしてくれるスクールかどうかを見極めることも、長く通ううえで欠かせない視点です。
福山市のフリースクールに通う際に使える補助金や助成金
現時点(2025年7月)において、福山市内でフリースクールに通う際に活用できる公的な補助金・助成金として最も確実なのは、市が設置する「かがやき」や「きらりルーム」の無料利用です。
これらは福山市教育委員会が運営しており、不登校の児童生徒が安心して通えるよう配慮された学びの場であり、利用料は一切かかりません。
経済的な負担を抑えつつ、安心して通わせることができる選択肢として非常に心強い存在です。一方で、民間が運営するフリースクールに関しては、現時点では福山市独自の利用料助成制度は確認されていません。
東京都のように月額利用料の一部を公費で補助する制度は、福山市ではまだ導入されていない状況です。
そのため、民間スクールを検討している場合は、各スクール独自の減免制度や分割払い制度の有無について個別に確認する必要があります。
今後、制度の見直しや新たな支援策が打ち出される可能性もあるため、福山市の教育委員会や各関係機関の公式情報を定期的にチェックしておくことが大切です。
家計への負担を抑えながら、子どもに合った学びの場を選ぶためにも、情報収集を怠らないようにしましょう。