お子さんが学校に行きづらくなった時、保護者様は出口のない不安を感じるかもしれません。
どうすれば良いか、一人で悩んでしまうことも多いです。
でも、ご自身を責めないでください。学校が全てではありません。
今はお子さんが安心して心と自分らしさを取り戻せる場所が必要です。
その大切な選択肢が「フリースクール」です。
この記事では小平市内のスクールや選び方のポイント、費用面の公的サポートを具体的にお伝えします。
小平市でおすすめのフリースクール3選
教育支援室「あゆみ教室」

小平市教育委員会が直接運営する教育支援室「あゆみ教室」は、公的機関ならではの安心感が魅力です。
学校復帰や社会的な自立を目標に掲げ、一人ひとりの心に寄り添った丁寧な支援を実践しています。
大きな特徴は、在籍している小・中学校との密な連携体制です。
教室での日々の様子は学校側と共有され、スムーズな学校生活への復帰を力強くサポートします。
学習支援はもちろん、学校との連携に不安を感じる保護者様にとっても、心強い存在となります。
子どもたちが落ち着いて過ごせる環境作りも大切にしています。
学習机は一つひとつパーテーションで区切られているため、自分のペースで勉強に集中できるでしょう。
静かな空間でじっくりと課題に取り組みたいお子さんに最適な環境です。
もちろん、勉強ばかりの場所ではありません。
休み時間や昼休みには、プレイルームに子どもたちが自然と集まり、思い思いの時間を過ごします。
学年を超えた交流の中で、新たな友人関係が芽生えることもあります。
調理実習や創作活動、校外学習といった小集団での活動も豊富です。
一人での学習に加え、少しずつ他者と関わる楽しさを体験することで、自信を回復するきっかけ作りを応援します。
週に1日、短い時間からでも通い始められるため、お子さんのエネルギー量に合わせたスタートが切れます。
安定したサポートのもとで生活リズムを整えたい、学校との連携を重視したいと考えるご家庭に、特におすすめの場所です。
電話番号 | 042-343-9271 |
住所 | 東京都小平市小川東町4-2-1 小平元気村おがわ東3階 |
アクセス | 萩山駅 徒歩約5分 |
対象年齢 | 小平市立の小・中学校に在籍する小学生、中学生 |
費用 | 記載なし |
公式サイト | 教育支援室「あゆみ教室」|東京都小平市公式ホームページ |
すごしばハニカム

「何もしなくてもいいんだよ」という温かいメッセージが伝わる場所、それが「すごしばハニカム」です。
ここには決められた時間割やプログラムが存在しません。
今日一日をどう過ごすかは、すべて子ども自身が選択します。
「うちの子はやりたいことがないかも」という心配は不要です。
ボードゲームやおしゃべり、読書、あるいは何もしない時間。
そのすべてがここでは温かく肯定されます。
お子さんのありのままを受け入れる姿勢が基本です。
エネルギーが不足しているお子さんにとって、「~しなければならない」というプレッシャーは大きな負担。
まずは安心して「何もしない」ことを選択できる時間と空間を確保し、心を回復させることを第一に考えています。
もちろん、何かを「やりたい」気持ちが芽生えた時は、スタッフが全力でサポートしてくれるでしょう。
プログラミングやハンドメイド、お菓子作りなど、子どもたちの興味の芽を大切に育む環境が整っています。
自分の気持ちからスタートできる点が最大の魅力です。
様々な年代の子どもたちが集う、アットホームな雰囲気も特徴の一つ。
学校という枠組みから離れ、多様な価値観に触れる中で、自然と他者との関わり方を学んでいきます。
例えば、学校の画一的なペースに疲れたお子さんや、自分の好きなことを自分のペースで見つけたいお子さん、まずは心をゆっくり休ませたいお子さんに、心地よい居場所となるでしょう。
電話番号 | 050-3578-2323 |
住所 | 東京都小平市花小金井4丁目33-7 カトレアハイツ 1F |
アクセス | 花小金井駅 徒歩約17分 |
対象年齢 | 小学生、中学生 |
費用 | 30,800円/月 |
公式サイト | キッズクラス | すごしば HONEYCOMEーハニカムー |
オーレスコーレ

「オーレスコーレ」は、小児科クリニックが母体の医療連携型フリースクールです。
心と体の繋がりを大切にし、専門的なサポートを受けながら安心して過ごせるという、他にない特徴を持っています。
不安感が強かったり、身体症状が出やすかったりするお子さんにとって、医療機関が身近にある環境は何よりの安心材料です。
保護者様も医療の専門家と連携しながらお子さんを見守れるため、一人で悩みを抱え込む必要はありません。
目指すのは、単なる学習支援や居場所の提供に留まりません。
ウクレレ演奏やアート活動、戸外の散策といった多様な体験学習を企画。
子どもたちの知的好奇心や創造性を刺激し、発達を丁寧にサポートします。
特に大切にしているのは、人との「つながり」です。
子ども同士やスタッフ、家族、地域の人々との温かい関わりの中で愛着を育み、自己肯定感を高めます。
少人数制だからこそできる、一人ひとりの心に深く寄り添う支援が光ります。
作業療法士などの専門スタッフが在籍している点も強みです。
感覚の過敏さなど、お子さんが抱える困難さにも専門的なアプローチで応えます。
「集団は苦手でも学ぶことは好き」というお子さんの知的好奇心を存分に満たせる環境です。
医療的なサポートを受けながら、自分の興味や関心を深く探求したいと願うお子さんにとって、まさに理想的な学び舎となるでしょう。
電話番号 | 080-7423-0057 |
住所 | 東京都小平市小川町1丁目1070-22 |
アクセス | 新小平駅 徒歩約2分 |
対象年齢 | 小学4年生~中学3年生 |
費用 | 入学金:78,000円 授業料: ・週1回利用:30,000円/月 ・週2回利用:40,000円/月 ・週3回利用:48,000円/月 ・週4回利用:55,000円/月 ・週5回利用:60,000円/月 施設教材費:5,000円/月 |
公式サイト | 東京都小平市の医療連携型フリースクールオーレスコーレ |
小平市のフリースクール選び3つのポイント
お子さんの気持ちとペースを最優先に
フリースクール選びで最も大切なのは、お子さん自身の「ここなら行けるかも」という小さな気持ちです。
保護者様が素晴らしいと感じても、主役であるお子さんの気持ちが向かなければ、通い続けるのは困難です。
「まずは見学だけでも」と焦ってしまう気持ちはよく分かります。
しかし、心が外に出る準備ができていない時の無理強いは、かえって心を閉ざす原因になりかねません。
慎重な姿勢が求められます。
まずはご家庭で公式サイトを一緒に見ながら、「こんな場所があるよ」と穏やかに話す時間を持ってみてはいかがでしょうか。
写真や活動内容にお子さんが少しでも興味を示せば、それは大きな一歩です。
そして、見学や体験に行く気持ちが芽生えたら、その意思を最大限に尊重しましょう。
見学後の「どうだった?」という言葉だけでなく、表情や雰囲気からお子さんが何を感じたのかをじっくり観察することも重要です。
「何を得たいのか」目的を親子で話してみる
フリースクールは、その目的や特色が様々です。
学習支援に力を入れる場所、体験活動が豊富な場所、心を休めることを最優先する場所など、それぞれに異なる色合いを持っています。
なぜフリースクールを検討するのか、この機会に親子で話してみることをおすすめします。
「勉強の遅れが心配」「友達と話す機会がほしい」など、ぼんやりしたものでも構いません。
目的を共有しましょう。
お子さんが自分の望みを言葉にするのが難しい場合もあります。
その際は、保護者様が「あなたが安心して笑える場所があったら嬉しいな」のように、ご自身の気持ちを伝えてみるのも一つの方法です。
各スクールの理念とご家庭の願いが一致しているか確かめる作業は、後悔しない選択のために不可欠です。
お子さんとご家庭にとって「譲れないポイント」を明確にすれば、比較検討がぐっとしやすくなります。
家庭との連携や相談のしやすさを確認する
お子さんが安心して通うためには、保護者様とスクールスタッフとの信頼関係が非常に重要です。
日々の小さな変化や成長を共有し、共に喜べるような関係性を築けるかどうかが大きなポイントになります。
見学や面談の際は、スタッフの人柄や全体の雰囲気を肌で感じてみてください。
保護者様の不安や悩みに、親身に耳を傾けてくれる姿勢があるかどうかは、とても大切な視点です。
例えば、次のような点を具体的に確認すると良いでしょう。
- 日々の連絡や相談の方法(電話、メール等)
- 定期的な面談の機会の有無
- 困った時に気軽に相談できる雰囲気か
お子さんを真ん中に、家庭とスクールが同じ方向を向いてサポートするチームになれるか。
この「相談のしやすさ」は、見学の際にぜひ確かめておきたい重要なチェックポイントと言えます。
小平市のフリースクールに通う際に使える補助金や助成金
フリースクールを検討する上で、費用面の不安は切実な問題です。
経済的負担を軽減し、お子さんに合った場を選びやすくするための公的サポートをご紹介します。
残念ながら2025年9月時点で、小平市独自の保護者様へ直接費用を助成する制度はありません。
しかし、諦める必要はないです。
東京都には「フリースクール等利用者支援事業」があります。
これは都の要件を満たす施設に通う児童に対し、授業料等の一部を月額最大2万円助成する心強い制度です。
今回ご紹介した「すごしばハニカム」や「オーレスコーレ」も、この都の助成事業の対象となる見込みです。
制度活用で、選択肢が大きく広がる可能性があります。
もう一つの選択肢が、日本政策金融公庫の「国の教育ローン」です。
フリースクール等の多様な学びの場にかかる費用も対象となる公的な融資制度です。
お子さん一人あたり最大350万円までを比較的低い固定金利で利用でき、返済期間も最長18年と長く設定されています。
世帯状況に応じた優遇措置も用意されています。
申し込みはインターネット等で可能です。
まずは公式サイトで情報を確認したり、電話で相談したりして、ご家庭に合うか検討してみてはいかがでしょうか。
経済的な理由で選択肢を狭めず、利用できる制度は積極的に活用しましょう。