お子さんの「学校に行きたくない」という一言。
親として心が揺れ動き、ご自身を責めてしまうのは、あなただけではありません。
しかし、学びの形は決して一つではないのです。
水戸市には、お子さん一人ひとりのペースを大切にする「フリースクール」という選択肢があります。
この記事では、水戸市でおすすめのフリースクールを3つご紹介します。
後悔しない選び方や、費用を支える公的制度もあわせて解説します。
水戸市でおすすめのフリースクール3選
みとなんでもクラブ(仮)

「みとなんでもクラブ(仮)」は、子どもの自主性を何よりも尊重するフリースクールです。
大人が決めた時間割は一切なく、その日の活動は子どもたち自身の話し合いで決まります。
ここにあるのは、子どもを信じる大人と豊かな時間だけ。
子どもたちは「やりたいこと」を正直に表現し、意見が違えば対話を通じて解決することを学びます。
ある日はキッチンで昼食を作り、またある日は街へ出て新しい発見を探すことも。
「街じゅうが学校」という考え方で、子どもたちの好奇心を広げてくれます。
「自分で考えて行動したい」という気持ちが強いお子さんや、少人数で自分のペースを取り戻したいお子さんに最適な居場所です。
進学塾講師から小学校教員、保育園長まで経験した代表の深い知見が、この場所の温かい空気感の基盤となっています。
| 電話番号 | 029-297-7040 |
| 住所 | 茨城県水戸市泉町2丁目2-36 マリリンビル 1F |
| アクセス | 「泉町一丁目」バス停 徒歩約2分 |
| 対象年齢 | 小学3年生~中学3年生くらい |
| 費用 | 無料 |
| 公式サイト | フリースクールみとなんでもクラブ(仮)公式Instagram |
うめの香ひろば

水戸市が運営する教育支援センターが「うめの香ひろば」です。
公的機関ならではの安心感は、保護者の方にとって大きな魅力。
不登校のお子さんの学校復帰や、その先の社会的自立を目指し、専門的な支援を行います。
一番の目的は、子どもたちが安心してエネルギーを蓄え、自信を取り戻すこと。
その上で、一人ひとりの状況に合わせ、学校生活に戻るためのサポートや、自分らしい進路を見つける手助けをしてくれるでしょう。
開設は火曜日から金曜日までで、自分のペースで通えます。
教育の専門機関である水戸市総合教育研究所内にあり、経験豊富なスタッフが常駐。
いつでも相談できる体制が整っています。
「学習の遅れが心配」「同年代の子と関わる機会がほしい」といった悩みに、学習支援と心のケアの両面から応えてくれます。
| 電話番号 | 029-244-1331 |
| 住所 | 茨城県水戸市笠原町978-5 総合教育研究所 |
| アクセス | 「笠原住宅前」バス停 徒歩約1分 |
| 対象年齢 | 水戸市在住または市立学校に在籍の小学3年生~中学3年生 |
| 費用 | 記載なし |
| 公式サイト | 「うめの香ひろば」とは何ですか。- 水戸市ホームページ |
こどもの居場所ポルタ

「ポルタ」はイタリア語で「扉」を意味します。
学校に行きづらい子どもたちが、次の一歩を踏み出すための新しい入口でありたい。
そんな想いが込められた居場所です。
長年水戸市で子育て支援を行ってきた認定NPO法人「水戸こどもの劇場」が運営しています。
地域に根差した団体ならではの、温かく家庭的な雰囲気が魅力です。
ここでは、子どもたちが「自分らしく、安心して過ごせる」ことを何よりも大切にしています。
創作活動をしたり、みんなでおやつを作ったりと、和やかな時間が流れます。
開所は月・火・木曜の9時から17時で入退室は自由。
好きな物を持ち込めるなど、子どもの気持ちに寄り添うルールが特徴です。
保護者同士が悩みを共有できる「親の会」も開催。
まず2回まで可能な無料体験で、その空気感を肌で感じてみるのがおすすめです。
| 電話番号 | 029-255-0908 |
| 住所 | 茨城県水戸市見川2丁目81-7 C棟(水戸こどもの劇場別館) |
| アクセス | 「見川市民センター」バス停 徒歩約8分 |
| 対象年齢 | 小学生、中学生 |
| 費用 | 利用料:1000円/回 諸経費、保険料:5,000円/年 |
| 公式サイト | 【こどもの居場所ポルタ】 | 水戸こどもの劇場 |
水戸市のフリースクール選び3つのポイント
お子さんの「今の気持ち」を何よりも大切にする
「うちの子には、どんな場所が合うのだろう?」その答えは、お子さん自身の「今の気持ち」にあります。
まずはじっくりと耳を傾けることが大切です。
無理に学校復帰を目指すのではありません。
まずは心を休めたいのか、好きなことに没頭したいのか。
あるいは、勉強の遅れを取り戻したいのかもしれません。
フリースクールは、学習支援や自然体験など、実に様々です。
お子さんの言葉にならない心の声を受け止め、その気持ちに寄り添う場所を探すことが、後悔しない選択につながります。
選択肢を示す際は、「ここに行きなさい」ではなく、「こんな場所があるけど、どう思う?」という姿勢で。
あくまでもお子さん本人が主役であることを忘れないようにしたいですね。
「通う目的」とフリースクールの理念が合っているか
お子さんの気持ちが見えたら、次は各スクールが掲げる「理念」に目を向けましょう。
これは、その場所が何を一番大切にしているか、という基本姿勢です。
例えば「社会的自立」を目標にするスクールは、進路相談に力を入れていると考えられます。
一方で「ありのままを認める」場所では、個々のペースを尊重してくれるでしょう。
保護者の方が「早く学校に」と願っても、お子さんは「今は休みたい」と感じているかもしれません。
そのズレが新たな負担になることも。
お子さんの今の状態と、スクールの理念が同じ方向を向いているかを確認してください。
見学の際には、ぜひスタッフの方に「何を一番大切にしていますか?」と質問してみてください。
その答えに親子で共感できるかが、大きな判断基準になります。
親子で見学に行き、肌で空気を感じてみる
ウェブサイトの情報だけでは分からないのが、その場所の「空気感」です。
最終的には、親子で実際に足を運び、ご自身の目で見て肌で感じることが何よりも大切になります。
見学の際は、お子さんの表情に注目してください。
そこにいる人たちの様子を見て、安心していますか?
緊張や不安を感じているでしょうか。
「ここにいてもいいんだ」という直感はとても重要です。
保護者の方自身の視点も欠かせません。
スタッフの言葉遣いや子どもへの接し方は信頼できるか。
施設は清潔で安全か。
疑問や不安を気軽に質問できる雰囲気であるかも確かめましょう。
多くのスクールが体験入学制度を設けています。
可能なら利用してみて、お子さんが「また行きたい」と言うかを判断材料にするのが良い方法です。
焦らず比較検討することが最適な選択につながります。
水戸市のフリースクールに通う際に使える補助金や助成金
フリースクールを考える上で、費用の問題は重要です。
2025年9月現在、水戸市独自の保護者向け直接補助制度はありません。
しかし、茨城県には「フリースクール連携推進事業」があります。
経済的な事情を抱える世帯を対象に、小中学生一人あたり月額15,000円を上限に授業料等を補助する制度です。
詳細はお住まいの自治体等へお問い合わせください。
これとは別に、費用を工面する方法として「国の教育ローン」の活用も考えられます。
これは日本政策金融公庫が扱う公的な融資制度です。
この制度は、フリースクールなど多様な学びの費用も対象となる点が大きな特徴です。
所得上限はありますが、子ども1人の世帯で年収790万円以内など、比較的多くの方が利用しやすい条件です。
融資は、お子さん一人につき最大350万円まで。
固定金利で、返済期間も最長18年と利用しやすい条件が整っています。
合格発表前の申し込みもできます。
申し込みはネットや郵送、窓口で可能です。
ただし公的融資でも返済計画は重要。
まずは最寄りの支店等に相談し、ご家庭に合った無理のない計画を立てましょう。
お子さんの「学びたい」という気持ちを、経済的な理由で諦める必要はありません。
利用できる制度は積極的に活用し、親子で納得のいく選択肢を探してみてはいかがでしょうか。

つぶやく
シェアする
LINEで送る










