学校に通うことが難しくなった子どもたちにとって、安心して過ごせる居場所の存在は欠かせません。
家庭ではサポートしきれない部分もあり、外の世界で自分らしく過ごせる環境を求める保護者も多いはずです。
ここでは、豊田市内にあるおすすめのフリースクールを5つご紹介します。
松平こどもサークル・かのこ

松平こどもサークル・かのこは、豊田市松平地区の豊松町にある豊松区民館を拠点とした、少人数制の家庭的なフリースクールです。
自然に囲まれた里山の中で、自分のペースを大切にしながら過ごせる場所を求めている子どもたちに向いています。
このスクールが大切にしているのは「自分のことは自分で決めること」と「お互いの声をしっかり聴き合うこと」。
一方的な指導ではなく、子ども自身が主体となって日々を作っていくスタイルです。大人たちは「鹿の子=神様の遣いである子どもたち」に対して、敬意を持った関わり方を心がけており、ひとり一人の個性や気持ちに丁寧に寄り添っています。
家庭とは違う居場所が必要なとき、学校ではないけれど人とつながりながら安心して過ごせる場所を求めるとき、「かのこ」のような存在は大きな支えになるはずです。
まずは体験会などを通じて、雰囲気を感じてみるのもよいでしょう。出席認定の有無は公式情報がないため、個別に確認してみてください。
電話番号 | ₋ |
住所 | 豊田市九久平町梁場64番地 |
アクセス | ₋ |
対象年齢 | 小学生 |
費用 | 1回1500円 |
公式サイト | 松平こどもサークル・かのこ |
D.School(ディースクール)

D.School(ディースクール)は、子どもの「好き」や「得意」を伸ばすことを大切にしている習い事スクールです。
プログラミングや英語だけでなく、ミュージカル・マジック・ブレイキン(ブレイクダンス)など、多彩なプログラムを用意し、一般的な教科書や黒板の学習では得られない体験を提供しています。
フリースクールコースは、毎週火・水・金曜日の13:00〜15:00に開校。まずは約10種類のレッスンを体験し、自分に合った分野を見つけたうえで、個別に学びを深めていく仕組みです。体験型の学びを通じて、自信や自己肯定感を育てられるよう設計されています。
元校長先生が子どもたちと気軽に話せる雰囲気もあり、学びだけでなく、人との関わりやコミュニケーションの力を育む場としても活用されています。
D.Schoolでは、学校によっては出席扱いとされることもあり、今の学校との連携を考えるうえでも選択肢のひとつになるでしょう。
電話番号 | 0565-42-6222 |
住所 | 豊田市若宮町1丁目1番地 TM若宮ビル1階 |
アクセス | 名鉄豊田駅より徒歩5分 |
対象年齢 | 小学生・中学生 |
費用 | 月額30,000円(+消費税) ※施設管理費別途必要 |
公式サイト | D.School(ディースクール) |
ゆずりは学園

ゆずりは学園は、発達障がいや自閉スペクトラム症、不登校の悩みを抱える子どもや若者を幅広く支援している教育機関です。
対象は小学生から大学中退者までと広く、それぞれの年齢や背景に応じた柔軟な学びの場が用意されています。
小・中学生を対象としたフリースクールでは、「自由に学ぶ」ことを大切にしており、教科の学習だけでなく、自然の中での体験活動を重視しています。
野鳥とのふれあい・里山での体験・海水浴やカヤック・海岸清掃などを通じて、五感を使った学びや仲間づくりの機会が豊富に設けられており、子どもたちがのびのびと過ごせる環境が整っているでしょう。
また、通信制高校や通信制大学とも連携し、高校卒業資格の取得や再進学を目指すサポートも充実。
在籍する小中学校では出席扱いとされるケースがあり、将来の選択肢を広げるための基盤づくりにもつながっています。2019年にはその活動が評価され、読売新聞主催の大賞も受賞しました。
電話番号 | 0531-22-3515 |
住所 | 愛知県田原市野田町田尻15-14 |
アクセス | 東名高速豊川インターから車で約1時間 豊橋駅より乗り換え →豊橋鉄道渥美線 三河田原駅下車 →田原市ぐるりんバス |
対象年齢 | 小学生・中学生・高校生・大学中退 |
費用 | 【小・中学生】 入学金:50,000円 年会員費:10,000円 施設利用料/月:4,000円 授業料/日:2,000円 【高校生】 入学金:70,000円 施設利用料/月:4,000円 授業料/月:30,000円 【通信制大学】 入学金:70,000円 授業料/月:30,000円 |
公式サイト | ゆずりは学園 |
UNIBO(ユニボ) × NIJINアカデミー

UNIBO(ユニボ)× NIJINアカデミーは、2024年10月に豊田市で開校した、不登校の小学生・中学生を対象としたフリースクールです。
NHK「おはよう日本」でも紹介された「NIJINアカデミー(ニジアカ)」は、対話型の授業を中心に、トップ講師が子どもたちの興味と学ぶ力を引き出します。
教育理念は「Be HAPPY, Do HAPPY(君には、幸せになる力がある。人を幸せにする力もある。)」です。学校に通えなくても安心して高水準の教育を受けられる環境が整っています。
これまでに約300名が入学し、在籍校で出席扱いとなった生徒は98%と高い実績。復学を目的としていませんが、結果的に学校生活へ戻った子どもも多数います。
併設されている「UNIBO」は、VRやAR、eスポーツなどが体験できる最先端のデジタルアミューズメント施設です。学習後にはプログラミングやアプリ開発を楽しみながら取り組むことも可能です。SDGsカフェなども併設され、感性を育てる環境も整っています。
電話番号 | 0565-47-4700 |
住所 | 愛知県豊田市若宮町1-57-1「T-FACE 」A館8階 |
アクセス | 名鉄「豊田市駅」より徒歩2分 愛環「新豊田駅」より徒歩4分 |
対象年齢 | 小学1年生~中学3年生 |
費用 | 初月のみ入学金22,000円(税込) 授業料/月 19,800円(税込) ※年払いの場合。月払いの場合、授業料は月/23,760円(税込)。 リアル教室 週1回16,500円/月(税込) リアル教室 週2回19,800円/月(税込) 施設利用料/月 1,683円(税込) ◆特別割引あり |
公式サイト | UNIBO(ユニボ) × NIJINアカデミー |
飛鳥未来高等学校

飛鳥未来高等学校 豊田キャンパスは、学校法人三幸学園が運営する通信制・単位制の高校です。子ども一人ひとりの個性を尊重しながら、自己表現力や将来に向けた実力を身につけられる環境が整っています。
不登校経験がある生徒や、自分のペースで高校生活を送りたい生徒にも選ばれている学校です。
通学スタイルは週1日から週5日まで自由に選べるため、体調や気持ちに合わせて無理なく通うことができます。登校時の服装も自由で、堅苦しい校則にとらわれず、自分らしく過ごせるのが魅力です。
また、進学や補習に特化したコースのほか、美容師免許取得やネイル・メイクのライセンス取得を目指せるコースなど、夢に直結する専門的な学びも用意されています。
クッキング・マンガ・ITプログラミングなどのアカデミー制で、好きなことに気軽にチャレンジできるのも大きな特徴です。
就学支援金制度の対象校であり、経済的な負担を軽減しながら学ぶことができます。転入学も随時受け付けているため、今の学校が合わないと感じたときに、新しいスタートを切りやすい点も安心です。
電話番号 | 052-569-525 |
住所 | 〒451-0045 愛知県名古屋市西区名駅2-20-18 |
アクセス | 名古屋駅桜通口より地上に出て、 JRゲートタワーやKITTEがある方面に左折し直進 |
対象年齢 | 高校生 |
費用 | コースによって変動あり |
公式サイト | 飛鳥未来高等学校 |
豊田市のフリースクール選び3つのポイント
フリースクールは、それぞれ方針や環境が異なり、家庭との相性や子ども自身の気質によって向き不向きがあります。
特に豊田市のように複数の選択肢がある地域では、何を基準に選ぶかが大切です。ここでは、スクール選びで失敗しないためのポイントを3つに分けて解説します。
学びのスタイルが子どもに合っているか
まず注目したいのが、フリースクールの「学びのスタイル」です。豊田市内には、探究学習に重きを置く場所、自然体験を中心に据えているところ、最新のIT技術を活かした教育を行う施設など、個性豊かなスクールがそろっています。
どれも魅力的に映るかもしれませんが、大切なのはお子さん自身が「楽しそう」「やってみたい」と思えるかどうかです。
体験入学や説明会を利用して、実際の様子を見たり、お子さんの反応を観察するようにしましょう!
カリキュラムの内容が学力向上を目的としたものなのか、心の回復や社会性の育成に力を入れているのかなども、学校によって方向性が異なるため、事前の情報収集は欠かせません。
通いやすさと「また行きたい」と思える環境かどうか
毎日または定期的に通う場所だからこそ、通いやすさはとても大切です。移動に時間がかかりすぎたり、交通手段が限られていたりすると、継続が難しくなってしまうこともあります。
送迎が必要な場合は、保護者のスケジュールとのバランスも考慮しておきたいポイントです。とはいえ、ただ近ければよいというわけではありません。
子ども自身が「ここなら安心して過ごせる」「また来たい」と思えることが何より大切です。施設の雰囲気や、先生・スタッフの接し方、お子さんがリラックスして話せるかどうかなど、実際に足を運んで感じ取ってみることをおすすめします。
数年後を見据えたサポートがあるかどうか
今の困りごとに向き合ってくれる場所であることはもちろんですが、その先のことも視野に入れてくれるフリースクールかどうかも、大切な判断ポイントです。
たとえば、出席扱いに対応しているか、基礎学力を補うサポートがあるか、進学や将来の選択肢にどうつながるかなどは事前に確認しておきたいところです。
豊田市には、通信制高校や大学と連携しながら学びを支えてくれるスクールや、復学の希望に応じて学校との調整をしてくれるところもあります。
また、プログラミングやデジタル分野、ものづくり体験などを通じて、将来の仕事につながるスキルにふれられるようなカリキュラムを用意しているところもあり、学びの選択肢を広げたい方には魅力的です。
どんな学び方が合っているか、どんな未来を描いているかは、子どもによってさまざまです。「ここでの時間が、その子の未来につながっていくかどうか」という視点で選ぶと、納得のいくスクール選びができるでしょう。
豊田市のフリースクールに通う際に使える補助金や助成金
豊田市では、不登校の子どもが安心して過ごせる「フリースクール」などの居場所を利用しやすくするため、経済的に困難を抱える家庭を対象に、利用料や教材費などを補助する制度をスタートさせました。
項目 | 内容 |
制度名 | フリースクール等の利用料補助制度 |
開始日 | 令和6年10月1日(火)開始(※4月までさかのぼって申請可能) |
対象施設 | 条件を満たすフリースクールなど |
補助金額 | 月額上限 2万円(利用料・教材費・実習費など含む) |
申請先 | 在籍校経由で提出(パルクとよたで確認後、指定口座に振込) |
詳しくは豊田市ホームページからご確認ください。
オンラインのサポートを希望する方には「シンガク」がおすすめ

ご自宅の場所やお子さんの環境によっては、オンラインで、いつでもどこでも通えるスタイルのフリースクールもおすすめです。
「シンガク」は、不登校のお子さんを対象としたオンラインフリースクールです。通常の学習支援の他に、出席扱い制度の申請サポートや、メタバースでの教室を通じた友人との繋がりを提供し、お子さんの自己肯定感を育みます。
一方で、リアルな現場でしか得られない経験や体験もあるため、通学型(教室型)のフリースクールを検討している方は、上記のフリースクールに問い合わせてみると良いでしょう。