- 少し遅刻になるくらいならいっそ休みたい。
- 欠席と遅刻が多いとまずいかな?
朝寝坊して「もう学校に間に合わない!」となったとき、こんなことが頭をよぎることはないでしょうか?
学校に行きたくないとき、学校を休むか、それとも遅刻して学校に行くのか迷いますよね。
今回は学校を休むこと、遅刻することのメリット・デメリットや、休んだり遅刻したりすることが進路に影響するのか、また、学校に行きたくないときの対処法について詳しく解説していきます。
学校を休むか遅刻するかどうすればいい?

この記事を読んでいる人の多くが、「学校に遅刻するくらいなら休みたい」と感じているはずです。その背景には、「遅刻して目立つのが恥ずかしい」「怒られるかもしれない」などさまざまな考えがあることでしょう。
ですが、休むよりは遅刻してでも学校に行く方がメリットは大きいです。
ここでは、学校を休むこと、遅刻して学校に行くことにどのようなメリット、デメリットがあるのか詳しく解説していきます。
休む場合のメリット
まず学校を欠席した場合のメリットについて解説します。結論からいえば、学校を休むことのメリットは多くありません。
唯一のメリットは「休むことで一時的に安らぎを得られる」ことでしょう。
遅刻することが確定した後に休むと決めて自宅にいることで、自分ひとりだけの時間を作れるので、落ち着いて休むことができます。もっともらしい欠席理由を保護者から学校に伝えてもらえれば、学校からのお咎めもなく、堂々と休むことができます。
しかし、学校に行きたくない明確な理由がある場合、その根本的な解決にはならないため注意が必要です。
休む場合のデメリット
学校を休むことのデメリットとしては「欠席になり、進路に影響する」「勉強の遅れにつながる」の2つがあげられます。
それぞれ詳しく解説します。
①欠席日数にカウントされる
学校を休むと、当然ながら欠席扱いとなります。欠席日数が多くなると、進学に影響するため注意が必要です。数日のみの欠席なら問題ないことが多いですが、それでもテスト直前など時期と体調によっては学校に行った方がいいこともあります。
欠席日数と進学の関係については後ほど詳しく解説していきます。
②勉強についていけなくなる
学校を休むと授業を受けられません。その日に習ったことはもちろん、その単元が基礎となる他の単元も理解できなくなってしまうといった可能性があります。
学校を休んだ分は自習で補う必要がありますが、欠席日数が増えると1人で欠席分の学習をカバーすることも難しいです。
体調に問題がない場合は「10時から12時までは勉強する」といった形で、毎日どこかに勉強する時間を設け、勉強時間が0にならないように工夫することで、欠席分の遅れを補っていけるでしょう。
遅刻する場合のメリット・デメリット

また、学校に遅刻して行く場合のメリットやデメリットについても解説していきます。
メリットとしては「欠席としてカウントされない」ことがあげられます。
学校に遅刻して行った場合、学校は行っているので欠席としてはカウントされません。
ですが、欠席でないからといって毎日遅刻してしまうと、欠席としてカウントされる可能性があります。学校によっては、「3回遅刻すると欠席1回として扱う」などの規定が設けられていることもあるので注意しましょう。
デメリットとしては「途中から行くと注目されて気まずい」「先生から怒られる」ことが挙げられます。休み時間に行けば問題ないのですが、授業の途中で教室に入ると周囲の視線が集まり、気まずくなる可能性もあります。
ただし、この2つのデメリットはどちらも「かもしれない」という可能性の話です。実際に行ってみたらすんなり教室に入れたり、先生から特に何も言われなかった、ということもあるでしょう。遅刻が確定していてもそこまで深刻に考えず、えいやと学校に行ってみるのが良いと思います。
以下の記事では「遅刻」について詳しく解説しています。「遅刻が多くて心配」という方はぜひご覧ください。
▶学校に遅刻しがちでも大丈夫。登校時間に遅れがちな場合の選択肢などを紹介
遅刻・欠席は進路に影響する?

欠席や遅刻は進路にどれくらい影響するのでしょうか?
ここでは、中学生の場合と高校生の場合に分けて解説していきます。
中学生の場合
中学生の場合、欠席日数が多いと高校受験の合否判定に影響します。
まず前提として、高校入試で合否を判定するのは「内申点+学力試験での点数」です。
学校の成績は出席状況とテストの結果で算出されるため、欠席が多いと内申点が下がってしまいます。そのため、欠席日数が多いと内申点が下がり、受験で合格することが難しくなるでしょう。
さらに、推薦入試の場合は欠席日数がより一層合否判定に影響します。
まず、出願の際には高校が定める推薦基準を満たしていないと、そもそも推薦入試を受験する資格がもらえません。
また、推薦入試は基本的に学力試験がなく、主に内申点・面接・小論文の評価で合否が決まります。そのため、もし推薦入試を受験する資格を得られたとしても、学力試験がなく内申点が重視される推薦入試では、欠席の多い生徒が不利になります。
以上のことから中学生の場合、欠席や遅刻が進路に大きく影響すると言えるでしょう。
高校生の場合
高校生の場合は、中学生に比べると欠席や遅刻が進路に影響しにくいです。ですが、全く影響しないとは言えません。
まず、中学生の場合と同様、推薦入試を狙う場合には出席日数に気を付ける必要があります。学校長の推薦が必要な指定校推薦では、欠席日数が多いと評価が下がるため、学校内の選考で勝ち残ることが難しくなります。
また、公募推薦であったとしても、受験したい大学が欠席日数について制限を設けている場合は条件を満たさないと出願ができません。制限がない大学もあるようですが、選択肢を広げるためにできるだけ授業には出席するようにしましょう。
推薦入試に対し、一般入試では受験当日の試験の成績が重視されます。そのため、出席日数は基本的に合否に関係しないとされています。しかし、面接試験が課されている場合は、欠席や遅刻が多い理由を聞かれる可能性が高いです。理由がある場合は、あらかじめ答えを準備しておきましょう。
面接がない場合でも、志望する大学の募集要項に「調査書を判定基準にする」と記載されている場合には注意が必要です。これは、合格のボーダーラインに複数の受験生が並んだ場合、調査書をもとに合否を決定する可能性がある、ということです。
受験で不利がないようにするためにも、できる限り授業には出席しておきましょう。
学校に行きたくないときの対処法3選

ここからは、学校に行きたくないときにどうすればよいか、対処法を3つに絞って解説していきます。
①正直に話す
まずは学校に行きたくないという状況を「正直に話す」ことです。学校を休みたい理由を保護者に話せる人は、話をして聞いてもらいましょう。
理由も言わずに「ただ学校を休みたい」と言うだけでは納得してもらえなくても、悩み事がある場合や具体的な理由がある場合は理解してくれるかもしれません。保護者も、悩み・理由があって休みたいと言われる方が納得しやすいでしょう。また、今後どうしていくかについても話しやすくなります。
直接伝えづらい場合は、手紙を書いてみてもよいでしょう。
②保健室登校をする
保健室登校も一つの手です。学校に行きたくない理由が友人や先生との人間関係である場合、教室に登校するのはなかなか難しいですよね。
保健室登校は教室に行かなくても学校に登校している扱いになるため、出席日数として認められます。保護者に学校を休みたい・遅刻したいと言っても受け入れてもらえなかった場合にはおすすめです。
ですが、保健室登校は学校によってルールが異なっており、実際にできるかどうかは保健室の先生や担任の先生への相談が必要になります。よく話し合って今後どうするかを決めましょう。
③代替案を出す
保護者が欠席や遅刻を認めてくれない理由の一つには、欠席や遅刻をしても家でゴロゴロするだけだろう、という懸念があげられます。
学校を休みたい・遅刻したい、と保護者に言う際には、代替案として、その間に家でどのように過ごすのかを伝えることが効果的です。
そうすれば、保護者も納得してくれるはずです。
保護者はどうすればいい?

お子さんが学校を休もうか、遅刻して行こうか悩んでいる場合、保護者はどう対応すればよいのでしょうか。
まず大切なのは、お子さんの気持ちを尊重することです。体調が悪そうでお子さんが休みたいと言っていたら休ませてあげるのがよいし、遅れて学校に行くと言ったら褒めて学校に行かせてあげましょう。
遅刻することに対して深刻に考えているようであれば、それが杞憂になることが多いということや、休み時間を狙って行けば大丈夫などと自分の経験を交えながら伝えるのもいいかもしれません。
いずれにせよ、遅刻の理由や欠席したい理由を把握することが大切です。理由を正直に言わない可能性もありますが、まずはお子さんのことを気にかけている態度を示すことが大切です。
まとめ
今回は、学校に行きたくないとき「学校を休むべきか、遅刻してでも行くべきか」について紹介しました。心身に問題がなく「遅刻するくらいなら休もう」という場合は学校に行った方がメリットは大きいです。
欠席や遅刻が続く場合には、進路に影響する可能性も留意しておきましょう。特に中学生の場合は、高校入試に影響する可能性が高いため注意が必要です。